どうも、今日は三時間目から娘が学校に登校したテルです。
お子さんが不登校になってしまって頭を抱えているそこのママさん。あなたはこう悩んでいるはず。
「学校に行って欲しい! けど、どうしたらいいのかわからない!」
お子さんに理由を聞いてもわからない、解決策もわからない。
犬のおまわりさんの如く泣きたい気持ちになりますよね。その気持ちすごくよくわかります。
そんなママさん(もちろんパパさんも)に、不登校に一年間向き合って無気力だった娘が授業に参加できるところまで漕ぎつけたテルが様々な本やWEB情報から学び実践してきた解決策をご紹介します。
結論はこれ「心のパワーがたまれば、子どもは自分で未来を選びだす」です!
さて、どういうことなのか確認していきましょう。
難しく考えすぎないで! 不登校の原因はとってもシンプル
お子さんが不登校になったママやパパは学校に行かないで家にいるわが子の姿を見て、こう考えると思います。
「どうして、この子は学校に行けなくなってしまったのだろう?」
実際、不登校になる原因は様々。いじめや先生や友達との人間関係、勉強についていけない、座っているのがつらい、などなど考えだしたらきりがありません。
けれども、子どもに「どうして学校に行きたくないの?」とその理由を聞いても、答えてもらえないこともあれば、子ども本人ですらその理由がわからい場合があります。
となると、親はどうしたら良いのかわからなくなって戸惑ってしまいますよね。
でも、具体的な原因がわからなくても大丈夫なんです。
だって、不登校になった子ども全てに共通する、絶対的理由があるから。
それは学校に行きたくないから行かないというとてもシンプルな理由です。
なら親がやるべきことは単純です。
それは、お子さんに「学校に行きたい!」と思わせることです。
「おいおいおいおい、テルさんよ。そんなことはわかってるんだよこっちは。けど、学校に行きたくない具体的な理由がわからないから、手の打ちようがないだろうが!」
と、思った人もいるでしょう。
もちろん、個人が抱える具体的な原因を無視するのはよくないです。不登校に外的な要因があるならば、親はその解決に尽力する必要があります。
でもそのタイミングはお子さん自身がその原因を解決したいと望んだ時じゃないですか?
そう望んだとき、子どもは自分の口から原因を語ってあなたに助けを求めてくるはずです。
なので、お子さんがただ「学校を休みたい」と言って他に何も語らないのならば、その言葉通りに親は子どもの気持ちに寄り添うべきです。
「行きたくない」のは心のコップが満たされていないから
さてここで考えておきたいのは、どうしてそれまで通えていた学校に行けなくなってしまったのか、ということ。
登校していたときと登校しなくなったときにお子さんの内側でどんな変化があったのでしょうか?
ここもシンプルに考えましょう。
お子さんの心の中の困難に立ち向かうパワーが擦り減ってしまったんです。
心の栄養・心のガソリン・心の電池など、想像しやすいものがたれば何でも構いませんが、テルはコップで表現してみます。
人の心はコップです。コップの中に入る液体は元気ややる気の源、気力です。
元気いっぱいでやる気満々な時、コップの中身は溢れるほど満杯です。
元気とやる気の源がそれだけあれば「どんなことにも挑戦してやろう」という気力が湧いて出てきます。
平常時はコップの中身は半分より多めに満たされています。
多少嫌なことがあっても、行動することによって得られる利点に目がいき、日常を難なくこなせる状態。ときどきコップの中身が半分以下になると、普段できていることでも面倒に感じてやる気になれない時があります。
コップの中身が極端に少ない時は、それまで出来ていたことが出来なくなります。頑張る気力がなくなり、前向きになんて到底なれない状態です。
そして、このコップの中身は気力を使えば使うほど減ってしまいます。
学校に行けなくなった子「学校に行きたくない」と言った子は、それ以前からコップの中身を使ってどうにかこうにか学校に登校していました。けれども、中身を補充出来ないまま頑張り続ければ必ず限界はきてしまいます。
コップの中身が必要分より少なくなったその時、出現するのが不登校なんです。
いじめられていたとしても、勉強がわからなかったとしてもお子さんはすぐに学校に行けなくなるわけじゃありません。
学校に行くという行為に対して必要だった分の気力、つまり心のコップの中身が減った時に行けなくなるんです。
コップの中身(気力)を増やす方法
コップの中身が減ってしまっている状態では何もやる気になれません。
とにかく休みたい。何も考えたくない。何も頑張りたくない。
当然です。だって、原動力となる気力がないんですから。
いじめの原因を解決しても、相性の悪い担任が学校から去っても、苦手な授業は参加しなくていいと言っても、コップの中身が減ったままでは不登校は解決しないというわけです。
ならばやることは一つ。
コップの中身を増やして満たしてあげればいいのです!
では、どうやったらコップの中身が増えるのか。
テルが思うに必要なのはこの三つ。
①思いっきり休ませる
②思いっきり甘えさせてあげる
③自己肯定感を上げてあげる
ではそれぞれについて解説していきます。
思いっきり休ませる
「あー、なんもやりたくねぇー!」
勉強や仕事で身も心もクタクタになって思わずこう口から出た時、あなたならどうしますか?
外にストレス発散に行く人もいると思いますが、外に出る元気すらないのならば家の中でゴロゴロすると思います。
頭を使うのも嫌なので寝る。何も考えたくないからテレビや動画や漫画を見続ける。ご飯は作らないでカップラーメン。
そんな日が子どもにも必要だったりします。
でも、子どもは自由と見せかけて思った以上に不自由。
何故ならゆっくり休みたくても家に親がいるからです。
この親が子どもの心の疲れをすぐに悟って、癒しの存在になれるのであれば問題ないのですが、なかなかそうはいかない。
学校に行きたくないと言っても、「行け」と言うし、あれこれ聞き出そうとしたり、言葉にしなくともイライラしている。
こんな状況じゃ休みたくても休めない。部屋に引きこもりたくなる気持ちも想像がつきますよね。
しっかり休むことによって、少なからずコップの中身の消耗がストップします。
コップの中身がある程度残っている状態で休めた子なら、ストレスがない状態で過ごすことによって前向きになります。すると、コップの中身が増えて学校に行こうと自分から思えるようになるかもしれません。
親はまずは何も押し付けずにゆっくり子どもを休ませてあげましょう。
思いっきり甘えさせる
ただ、休ませただけでは学校に行くところまで辿り着かない場合があります。
これはコップの中身がかなり減っている状況です。
上記のイラストはあくまで個人の一例ですが、休んでも元気にならないのならコップの中身はかなり少なくなっている状況だと推察できます。
ここで必要になってくるのが甘えさせてあげることです。
自分でできるはずのことをやってとせがむ。これは不登校の子どもだけではなく、コップの中身が少なくなってしまっている子どもがよく親に対してすることです。
テルの娘であるテル美(不登校)もチビテル(幼稚園行き渋りがち)もそれはもうたくさんのことをやって欲しいとせがんできます。
トイレについてきて
お尻ふいて
着替えさせて
(お風呂で)体洗って
(お風呂で)体ふいて
ご飯たべさせて
抱っこして
抱っこして連れて行って
こんなやってくれ攻撃に対して
(自分で全部できるだろうが!)
(自分でやれ!)
と、テルは内心超イライラしていました。
過去にテルが読んだ本には、不登校になった小学校高学年や中学生くらいの男の子が、夜中に起きて風呂を準備して体を洗ってほしいと要求することもあるのだとか。
赤ちゃんがえり・幼児がえりのような状況になることもあります。
何故子どもたちは自分でできることをやって欲しいと言うのか。
それは心のコップの中身が少なくなってしまっているから。元気も気力もないからです。そんな時に子どもはママやパパに甘えたくなるんです。
あなただって疲れているときに、煩わしいことを誰かに代わりにやってほしいと思いますよね。
物を取ってもらう。
家事をやってもらう。
仕事を手伝ってもらう。
子どものお世話をしてもらう。
こんな風に人は他者を頼って心を癒すのです。
こうして自分が休憩できた後、自然と「休んだし頑張ろう!」と思えるようになりませんか?
これはアナタの心のコップの中身がチャージ出来たということです。
子どもも同じです。
さらに、子どもはやってくれ攻撃で親の愛情確認もしています。
やりたくない。やってほしい。という感情を親にぶつけそれを受け入れてもらえた時、子どもはほっと安心します。
これは子どもの甘えたい、愛情を確認したいという気持ちに応えたことによって生まれる安心感です。
すると、この安心感がコップの中身を増やします。
「そんなこと言っても、ただのわがままかもしれないじゃない」
子どものやってくれ攻撃を前にすると誰もがこう考えます。同時にわがままに構い過ぎたら子どもがだらしなくなる。何も出来ない甘ったれになると心配してしまいますよね。
テルもそう思って、中々子ども達を甘えさせてあげられませんでした。
やってくれ攻撃に対応するべきかどうかは、子どもの心のコップの中身の残量によって変わります。
中身の量が多い子は親が手伝ってあげられない理由を話せば、多少渋々ではあっても自分でやりはじめます。
一方中身が少ない子は、自分で頑張ることができません。
なので、我が子のコップの中身が把握できていないママはやってくれ攻撃をされたとき、優しく「今やっていることがあるから手伝えないよ」とか「手伝ってあげるから一緒にやろう」とか、自分で頑張る気力があるのかチェックできる声掛けを何度かしてみましょう。
それでもやってやってとせがむようなら、コップの中身が足りてません。
しばらくの間はやってくれ攻撃をされたら「いいよ~」と受け入れてあげてください。
すると少しずつそれまで出来なかった何かができるようになります。
テル美とチビテルのやってくれ攻撃は現状無くなったわけではないですが頻度は減り、何よりコップの中身が増えたおかげか、不登校も行き渋りも明らかに改善してきています。
これはチャージした心のパワーが原動力になったからです。
例えば「金を出せ」とか「何かを買ってこい」とか「殴らせろ!」とか恐喝のような要求には従う必要はありません。
見極め方の一つは幼い子どものような要求だと思ったら、それをやってあげてください。
それから、「やって欲しい」と言われてもいないことをこっちからしてあげることは先回りです。これは子どものやる気を削ぐ行為なのでしなくていいです。
「やって欲しい」と子どもから言ってきたときは、乾いたコップに愛情を注ぐつもりでどんどんやってあげましょう。
自己肯定感を上げてあげる
自己肯定感とは簡単に言ってしまえば自分のありのままを認め、「自分なら出来る!」「失敗してもなんとかなる」と思える感覚のこと。
不登校になる子どもはこの自己肯定感が低い場合が多く、学校に行くというチャレンジを恐れる傾向があるように思えます。
自己肯定感を高めることは自信とチャレンジ精神を育てることにも繋がり、子どもが自らコップの中身を増やせるようになります。
では、親が子の自己肯定感を高めるためにはどうしたらよいのか。
調べれば様々な方法が出て来ると思いますが、今回はテルが実践して効果があったと思える方法を3つご紹介。
子どもに共感する
子どもが泣いたとき、怒ったとき、何かを話しかけてくれたときにまずは共感してあげてください。
親が子の気持ちに寄り添い、「そうだね」「わかるよ」「~だったんだね」と声を掛けると、子どもの心は満たされます。コップの中身が増えるのです。
子どもの意見が正しいかどうかは一旦置いておいてください。
(もし、子どもが間違ったことを言ってたとしても否定も肯定もする必要はありません。ただ子どもの気持ちに共感するだけなので問題ないです)
その意見が正しいかどうかを考える作業は子ども自身に体験させてあげましょう。親の常識を押し付けてしまうと、子どもは自分で考えられなくなります。
だから、まずは共感した後に子どもが自分で考える余裕がありそうなら、ゆっくり話かけて正しい考えを導き出せるようにサポートしてあげましょう。
他者との比較をやめる
「誰それと違ってうちの子どもはこれができない」
そんな風にわが子と他人を比べてもいいことはありません。コップの中身が少ない状態の子は比較されると「頑張らなくちゃ!」と奮い立つことが出来ず、逆に「自分はダメなやつなんだ」と落ち込みます。
これは自己肯定感を下げる大きな原因となります。
よって自己肯定感を上げるためには、他者との比較をやめてあげてください。
それだけで、子どもは劣等感を抱く頻度が減り、自分に自信を持ちやすくなります。
失敗をしてもよいと教え、挑戦させたあげる
自己肯定感が低い子は極端に失敗を恐れて、必要な挑戦に一歩足を踏み出すことができないことが多いです。
失敗は成功するまでに必要な過程の一部。
失敗で得た教訓は教科書で学ぶより何倍も身に付きやすく、人生で役立つ武器になります。
命に関わることや人様に過度な迷惑をかけるようなことでなければ、親は子どもに失敗のチャンスを与えるべきです。
飲み物をグラスに注ぐ、寒い日に自分で服を選ぶ、トイレをいつまでも我慢する。
それぞれ、こぼす、寒くて風邪をひく、おもらしするなどのリスクがあります。でも、こぼれたら拭けばいいし、風邪をひいたら休めばいいし、おもらししたら掃除して着替えさせればいいだけです。(もしこれらのことが面倒に感じて対応する気になれない人はこちらの記事も読んでみてください)
失敗して多少なりと痛い目にあうことで、どうやったら次は上手くいくのか自分で考える切っ掛けができます。親にガミガミ理屈を押し付けられるよりよっぱど深く考え、身につけるチャンスになります。
そして、小さい失敗を繰り返して自分で改善していくことで、「自分は困難を乗り越えられる!」という自信がつきます。
心のコップ
休ませたり、甘えさせたりしてたら将来親がいないと生きていけない子どもになるのでは、と思う人もいるでしょう。
大丈夫です。そんなことはありません。
だって、コップの中身を満たして元気いっぱいになったお子さんは自分で困難に立ち向かう力を得るのです。アナタが満たしてあげたコップの中身を使ってお子さんは家の外で様々な経験を積んで成長するんです。
例え家で甘えっ子のままでいたとしても、それは外で使って減ったコップの中身を補充しているだけです。そうして、満たしてあげている内に子どもは自分でコップの中身を増やせるようになって、やがて自立します。
不登校の子はコップの中身が増えると、学校に行くかどうかを自分で考えられるようになります。学校に行くことを選ぶ子もいれば、フリースクールなどに通うという選択をする子もいるかもしれません。
どちらにせよ、自分の置かれた状況とちゃんと向き合って、未来を選択することは人生にとって大きな一歩です。
心のコップを意識して子どもを観察していると、不思議と中身がどのくらい満たされているのかがわかってきます。同時に自分の心のコップの中身も意識できるようになります。
そうなれば、子どもと同時に自分をより大切にすることができるようになります。
疲れたら休憩する。疲れたら誰かに甘えてみる。そして元気になったら自分の根本を見つめ直す。
即効性はありません。ですが、心のコップを意識して娘に接するようになってから一年未満の期間でテルの娘は明らかに元気に活発になり、学校にも通えるようになってきています。
「通学路を歩いてみる?」「先生に会ってみる?」「学校に入ってみる?」など段階を踏んで声掛けはしても、強制は一切していません。全部本人の意志に任せて行動し、今では一人で授業に参加できるところまできました(娘が行きたい時間から母子で教室まで登校し、少し一緒に居てからテルだけ帰るという流れ)。
これは娘の心のコップがそれなりに満たされて、苦手な学校に行こうという気力が湧いたからです。学校が変わったわけでも、入れなかった教室の中が変化したわけでもなく、ただ娘の心が変化した成果です。
是非心のコップに注目してみてください。
コメント